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今回のテーマは、離婚後に元夫婦のどちらかが再婚した場合に養育費はどうなるのかという問題です。
よくある事案ですが、計算方法は非常に複雑になります。
目次
先生!養育費の取り決めをした上で離婚してからしばらく経ってからどちらかが再婚した場合に養育費の金額はどうなりますか?
結論から言うと養子縁組までしていれば影響はあります。
よくある4つのパターンを取り上げて解説していきます。
以下のいずれのケースにおいても再婚後に子と再婚相手が養子縁組していることが前提になります。
養子縁組していないケース(単なる連れ子のまま)では原則として再婚は養育費の金額に影響しません。
通説は、養子縁組には子の養育を全面的に引き受けるという暗黙の合意が含まれているので、養子縁組した養親が実親に優先して一時的に扶養義務を負うとしており、裁判例も概ね同じように考えています。
この場合は原則として実親は養育費の支払い義務を負わなくなります。
実例としては多くないでしょうが、養親世帯の負担能力が最低生活費を下回る場合には、義務者である実親は、未成年者に対してその不足分を負担する義務を負うとされています。(ただし、その負担する範囲は未成年者が実親と同居した場合の未成年者の生活費部分を超えないとする見解が有力です。)
こういうケースだとそもそも養子縁組しないケースが多いのかなと思います。
元妻が再婚して養子縁組したかどうかはどうやって確認しますか?
また、養育費の金額を変更するにはどういう手続をすればいいですか?
養子縁組したかどうかは子の戸籍謄本を取得すればわかります。
離婚協議書で再婚した場合に相手方に通知するという条項をいれるのも有りです。
養育費の金額について養育費調停等で決定されている場合は事情変更調停の申立になります。
上記2の冒頭にも書きましたが、相手の連れ子を養子縁組するとか、再婚相手との間に新たに子が生まれる場合です。再婚相手にそれなりの収入がある場合、連れ子がいても養子縁組しないと原則影響なしとなります。
この場合、養育費の義務者の被扶養者には、再婚相手との間の子に加えて収入のない再婚相手自身が加わります。
私の年収が700万円、前妻の年収を200万円、後妻の年収がゼロ。前妻との間の子が17歳。後妻との間の子が16歳(養子縁組)という設定で試算をお願いします。
婚姻費用・養育費の計算式・用語の解説については過去記事をご参照ください。
以下では後妻の生活費指数が59となります(62とする見解も有力)。
【計算式】
義務者の分担額(年額)=義務者の基礎年収×前妻との子の生活費指数/(100+前妻との子の生活費指数+59+後妻との子の生活費指数)×義務者の基礎年収/義務者と権利者の基礎年収の合計
287万円×85/329×287万円/373万円
=57万4574円(年額)
月額は4万7881円
養子縁組前の標準算定方式による養育費が月額8万5000円程度ですが、再婚相手も収入ゼロで扶養することに鑑みて大幅減額になります。
私の年収が700万円、前妻の年収を200万円、後妻の年収が500万円。前妻との間の子が17歳。後妻との間の子が16歳(養子縁組)という設定で試算をお願いします。
有力な見解として、(後妻の)自己の生活費を賄う程度の額を算出して、これにより後妻との子の生活費指数を修正するやり方がありますが、計算方法が複雑過ぎるという欠点があります。
そこで提唱されている簡易な計算方法が、
義務者と再婚相手の収入を合算する→本件で1200万円
1200万円の基礎収入を出す→480万円
義務者の生活費指数100、再婚相手59、前妻との子85、後妻との子85の修正しない生活費指数で按分→124万122円
これによって得られた子に割り振られる生活費を権利者・義務者の基礎収入で按分→月額7万9500円(100円未満四捨五入)
今回、後妻の年収が高く、前妻の年収が低いのでそこまで金額下がらずということになります。
ここは計算方法が様々かつ非常に複雑ですが、1つずつの式の意味を追っていけば納得感のあるものだと思います。
以上
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