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今回のテーマは当事務所でのAI活用方法です。
これまでそこまで積極的に使っていなかったのですが、周りが大騒ぎしているので最近色々いじってみたら思いのほか便利なのでまとめてみました。
AI活用の最前線ということではなく、簡単に導入できる部分を緩やかに紹介する記事ですので、私より詳しい方は温かく見守っていただければと思います。
目次
先生!最近話題の生成AIは仕事で使っていますか?
参考までにどんな感じか聞きたいです。
最近一部の業務で使うようになったのでご説明します。
環境が違うと色々変わってくると思うのでまず私の使用環境です。
MacBook Air(M3)を使っています。
私の使い方だと十分ですが、使い倒す場合はMacBook Proがいいようです。
Windowsにももちろん利点はありますが、アップデートが面倒で起動も遅いので独立する際に思い切ってMacに変えましたが仕事が大分早くなったように思います。
私は個人事業主なので、Googleワークスペースのスタンダードプランを契約しています。
これに付帯するサービスでGeminiのPro等が利用可能です。
純粋な個人向けだとGoogle AI PlusやProがありますが、入力したデータを学習に利用されるかどうかやAIの利用制限などがあるので個人向けプランだと仕事には使えないです。
ビジネス向けプランは使用のハードルがある一方でかなり割安に使えるメリットがあります。
私の利用しているプランだとGoogleドライブ2TにGoogle Meetの利用もできて月額1600円です。
他にたまにChatGPTを使うこともあります。
同業でAIを使い倒す人たちはClaudeをよく使うようです。
先生は具体的にどんな仕事にどのようにAIを使っていますか?
今は事務的な作業を代替させる方向で使っています。準備書面や交渉書面作成等の頭を使う場面ではまだ使えていません(導入ハードルがまだ高いと思っています)。
法律の専門知識ではない一般的な事項に関するリサーチであれば無料の生成AIに質問してもそこそこの答えが返ってきます(例:登記簿謄本の取得方法は?など)。
ただし、法的知識が必要な事項については少なくとも無料版のAIの回答は結構適当だなあという印象です。
私の使うGeminiのProだと、法律問題に関しても結構詳しくて、私がそこまで専門的でない分野では重宝します。
ただし、Geminiは根拠を示すのが苦手でハルシネーションを起こします。
現状ではリサーチのとっかかり程度にとどめて従来通り文献や判例データベース等で調査しますが、それもAIに任せるなら以下の方法があります。
①有料のパッケージ化された商品を使う。
→LEGAL LIBRARYや第一法規のLegalscapeというサービスに課金すれば法律文献や判例を読み込んだAIが質問に答えてくれるサービスを利用できます。
②自前でやるならGoogleのノートブックLMが考えられます。
→法律書籍をPDFにして読み込ませ、学習させたAIを育てて使うスタイルです。
規模感のある法律事務所ではこの方法でやっているところもあるそうです。
当事務所では企業相手のお仕事は限定的なので使っていませんが、元々AIが出始めたときにはこの分野で脚光を浴びました。
前事務所では旧リーガルフォースを導入していて非常に高額な利用料に驚いた記憶があります。
当時は正直微妙な性能でしたが昨今の進化は凄まじいそうです。
ただし、AIは非定型的な契約書の作成・チェックには弱いのでまだしばらく弁護士の契約書チェックの仕事は残るのではないでしょうか。
先日、弁護士の「たけちゃんまん」先生のセミナーに参加し、証拠説明書を自動で作れるようになりました。
これは、Googleワークスペースのキャンバス機能をつかってアプリを作成してみようというセミナーで、完成したものに証拠をドラッグ&ドロップするとAIが証拠の表題、作成者等の記載事項を書いてくれます。
訴訟においては立証趣旨が大事なので、そこは自分で書き直しますが、例えば預金通帳を証拠で出す場合に金融機関名・支店名・口座種別・口座番号・名義人等の情報をまずは書き写すというのが結構手間でした。
それを省略して、力を注ぐべき立証趣旨の記載に注力できるので非常に重宝しています。
これに関連して、上記たけちゃんまん先生作成の「甲乙つけるくん」(※AIで作成のアプリですがこれ自体軒本機能にAIは使われていません)を組み合わせると証拠作成の作業時間が劇的に短縮できます。
これまでは、証拠は一回紙で出力して、甲号証のスタンプを押して頁番号を書いて再スキャンという流れでしたが、上記アプリを使えばこの作業が一瞬で完了します。
出力された証拠を上記証拠説明書作成アプリにドラッグ&ドロップすれば証拠説明書まで8割程度が完成するというわけです。
現在はホームページ等のアイキャッチ画像の作成程度にしか使っていませんが、交通事故の事故状況図作成や相続事件の家系図作成等に使えないかなと思っています。
これらはかつてはものすごく高額な専用ソフトがありましたが、AIで代替できるだろうなと思います。
他にもこれまで不便だなと思っていた業務が改善される便利機能があるのでご紹介します。
Googleワークスペースを利用していると、GメールやGoogleドライブとGeminiを連携できます。
私の環境だと従来の検索方法(ウインドウの虫眼鏡アイコンに検索事項を入力)だと、ファイル検索はまるで使い物にならないですし、メールの検索もデフォルトのメーラーを使うとダメダメです。
(これらはMacがWindowsに劣る点だと思います。)
Geminiの設定画面からアプリ連携をチェックして、テキスト入力の際に「@gmail」などと入力し、例えば「年内の研修に関するメールをピックアップして」などと入力すると時系列順に要約して教えてくれるので非常に便利です。
Geminiに質問する際に思ったような回答がかえって来ない場合にはプロンプト(AIへの指示)が良くないのが原因です。
ただし、毎回入力するのは面倒なので事前にいくつかのパターンを設定できます。
Geminiの設定からGEMを選択し、自分の情報(職業・業界)や回答の指示を打ち込んでおくと毎回の入力が省略されて便利です。
例:【回答スタイル】
・結論を最初の1行で書く
・根拠は箇条書きで5つ以内
・専門用語は()で補足を入れる
・推測のときは「推測ですが」と明示する
AIは便利ですがあくまで道具なのでどう使うのかが大事です。
AIは使う人の能力(地力)にものすごく影響されるので、AIに振り回されるのではなく自己研鑽を怠らないようにしたいと思いました。
以上